「FX意識改革」ブログ

 2009年から専業トレーダーになる方法を真面目に解説しています。
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# FX意識改革123 証券会社のディーラーから相場の勝ち方を学ぶ

 

今回は、証券会社のディーラーについて話します。

 

先日「株式ディーラーのぶっちゃけ話」という本を読んだのですが、

その軽いタイトルに比べて濃い内容で、書いてあることが、

私の実際の経験でもうなずけることだったので、

これをネタに証券ディーラーの仕事について話したいと思います。

 

私の知り合いにもディーラーをやっている人もいますし、

たまに私のところにもディーラーにならないか、

あるいは顧客に向けて投資セミナーをやってみないかという話が来ます。

(すいませんが、すべて丁重にお断りしています)

 

一般の個人投資家も稼いでいればその成績は証券業者に筒抜けなので、

ディーラーにならないかというスカウトの話は結構あると思います。

 

しかし、スカウトされる身としては、

ディーラーなるものが一体どういう仕事なのか、よくわかりません。

 

 

そもそも証券会社の仕事とは、一体、どんなものでしょうか?

 

 

それは株を客の代わりに売買する(ブローカー業務)や、

株を客に売る(セリング業務)が主な仕事です。

 

そのほかに自社のお金を使って、株や為替や先物で運用もしています。

これが証券会社のディーラー業務なのです。

 

 

ディーラーというと、広々としたオフィスで最新鋭の機器を使った

充実したディーリングルームを思い浮かべるかもしれませんが、

たいていは、そんなことはありません。

 

中小の証券会社なら、兜町の雑居ビルで黙々とトレードをしているような。

小規模な所が多いものです。

 

証券ディーラーという職種は、正社員は少なく、中途採用やコミッションディーラーばかりです。

 

コミッションディーラーというのは業務委託契約であり、

我々個人投資家と同じ、個人事業のディーラーです。

中途採用やコミッションにはなんの保障もありません。稼げなければ即解雇です。

 

ディーラーの報酬契約は、基本給20万円程度で、

あとはその月の稼ぎの30%程度の歩合制がほとんどだといいます。

安定的に稼げるトレーダーであっても、決して高給取りというわけでもありません。

 

 

そもそも世間は金融業界のディーラーというものに対して、

大きな勘違いをしているのでしょう。

 

証券ディーラーというと、パリッとしたブランドスーツを着ている

MBAの資格を持ったインテリがやっていて、

巨額の報酬が貰えるステイタスの高い花形業務に思えますが、

その仕事の実態は、勝った負けたの世界で、ギャンブラーと何ら変わらないようです。

 

その証拠に証券会社のディーラーというのは、広く門戸が開かれています。

ディーラーになるために、年齢制限はないし、学歴も資格も必要ありません。

 

社会常識や経済学の知識? そんなものはいりません。

トレードの実力さえあれば誰でもなれるのです。

 

もし、あなたが証券会社のディーラーになりたいのならば、

証券会社のHPにはディーラー募集項目があるので、

興味があるのなら「証券会社 ディーラー募集」で検索して調べてみるといいでしょう。

 

 

規模の小さな証券会社であれば、

 

応募資格 :個人投資家で実績のある方

 

ほとんどこれだけです。中途採用には学歴や資格などの条件はないのが普通です。

接客業やサービス業ではないし、

ディーラーは個人プレイで、チームプレイが必要ではないから、人格も問いません。

 

問題となるのは、トレードで、「稼げる」か、それとも「稼げない」かだけで、

プロ野球と同じで、完全に実力主義の世界です。

 

 

ディーラー業務は応募の敷居が低いとはいえ、

個人トレーダーとして稼げるのであれば、わざわざ会社に勤めてまで、

トレードをやらないだろうと思うかもしれませんね。

 

しかし、世の中そんなに単純で割り切れるものでもありません。

会社に所属するトレーダーにもいろいろなメリットがあるのです。

 

損失が出てもそれは会社のお金。負けても給料は出る。

証券会社勤めという世間体を得られる。

孤独ではなく、同僚や先輩たちと切磋琢磨ができ、ノウハウを吸収できる。

リスク管理などは、厳しい上司や会社の制限があるために自制が効く。

決められた営業時間内でトレードを終えることができる。

実績を積めば多額の資金を運用でき、一気に報酬が跳ね上がる。

 

・・・このように主に規律と世間体の部分で大きなメリットはあるでしょう。

実績を積むと何億というお金を運用できるようになり、

プロ野球選手のように報酬が跳ね上がるのも大きな魅力です。

 

 

一方でデメリットは、

 

報酬は稼ぎの3割程度の歩合である。

最初は低額の資金からスタートするので、駆け出しの稼ぎは少ない。

トレード時間や運用額、いろいろなトレードルールが決められており、

自由にトレードすることができない。

利益を出さなければすぐに解雇される。

 

・・・といったところでしょうか。

 

正社員でもなければ、利益がでなければ解雇されるのがデメリットですが、

他の部分は、考えようによってはデメリットではなく、

欲を自制してくれるメリットにもなり得るでしょう。

 

 

こうしてみると魅力ある仕事にも見えますが、冒頭に挙げた本によれば、

とても厳しい職場であることがわかります。

 

応募しても、いきなり即採用というわけでもありません。

数か月の試験期間があるのです。

会社から託されたお金を増やすことができなければ不採用です。

 

たいていの応募者は、そのお金を増やすどころか、

1か月も経たない内に大きな損を出して、すぐに辞めていくといいます。

 

ディーリング部の上司は、稼げないトレーダーに容赦なく罵声を浴びせます。

それは当然で、稼げないトレーダーは会社の運用資金を減らしてしまうのに、

会社としては給料を払う必要があるからです。

雇い主からしてみれば、完全な給料泥棒にしか見えません。

 

なので証券会社のディーラーは、個人の気楽なトレーダーよりも、

厳しいプレッシャーと戦わなければならないのです。

 

 

とはいえ、

 

「会社の金を減らしてはダメだ、申し訳ない」

「会社の期待に答えなければならない」

 

というような生真面目な人なら、

あっという間にプレッシャーに押し潰されてしまうでしょう。

具体的には結果を出したいからこそ、損切ができなくなって、

トレードが回せなくなるはずです。

 

やはり、証券ディーラーでトップの成績を収める人は、浮世離れしています。

 

「会社がいくら損を出そうが、自分のお金じゃないから知ったことではない」

「会社の金を利用して、金持ちになってやろうじゃないか!」

 

というような、一般人からしてみたら無責任なふざけた考えの方が、

むしろ成功者のメンタルに近いのだと思います。

 

 

海外のディーラーから「着物トレーダー」と揶揄される日本人は、

そのお国柄のためか、生真面目な優等生が多いのでしょう。

 

株や為替はニュースや指標分析などが必須で、

しっかりと「お勉強」をしなければ勝てないと思っている。

そして「お勉強」さえすれば、結果は必ず出ると思っている。

 

これがそもそもの間違いなのです。

 

証券会社のディーラーで、一番勝てないタイプが、

このような理詰めのアナリストタイプであるそうです。

 

指標やニュースを分析して、理路整然と相場について説明することができる。

その話には説得力があり、聞いている方は確かにそうなるように思います。

 

しかし、実際の相場はそのように動いてはくれません。

 

グッドニュースが出たのにもかかわらず、なぜかジリ下がりが続いたり、

バッドニュースが出たのにもかかわらず、なぜかしぶとく上がり続けたり、

といったような天邪鬼の展開がほとんどです。

 

結局、相場はファンダメンタル通りに都合良くは動かないので、

アナリストは、いつまでも相場で勝つことはできないのでしょう。

 

ちなみに勝てないアナリストタイプのトレーダーであっても、

証券会社としては利用価値があります。

ディーリング部署から、ブローカー部署やセリング部署へ異動させるのです。

 

理路整然とした説得力のある話は、株を買う顧客からしてみたらわかりやすいので、

そちら方面で十分に活躍してくれるはずです。

 

礼を重んじる顧客の相手をするのは、常識のある理性的な人がやればいいのであって、

非礼な相場の相手は、非常識で天邪鬼な人のほうが適正があるのでしょう。

 

 

事実、派手に勝てるタイプというのは、感性のタイプであるそうです。

 

ある証券会社でトップの株式ディーラーは、

 

取引開始時に読んでいるのは日経新聞ではなくて、三流のスポーツ新聞。

彼のデスクの引き出しを開くと、風俗雑誌が束になって出てくる。

といったインテリジェンスのかけらもないのにもかかわらず、

トレードの成績は優秀といった異端者であるといいます。

 

彼にトレードのコツを教えてほしいと同僚が頼んでも、

 

「俺たちがやるのは短期売買なんだから、

 ニュースなんて、その日の始まりにだけさらりと見ておけばいい。

 あとは、チャートを見ていれば値動きはわかる。とにかくチャートと対話することだ」

 

と言われて、キツネにつままれたようにあっけにとられてしまいます。

こんな感性的な助言では、ノウハウが伝わるはずもありません。

しかし、彼の言葉は間違いなく相場の核心を突いたものなのです。

 

 

以上の話は「株式ディーラーのぶっちゃけ話」と、私の経験によるものです。

興味がありましたら、アマゾンで検索して読んでみてください。

 

 

 

 

さて、私の考えとしては、ディーラー=トレーダーになるためには、

2つの相反した資質が必要だと思います。

 

 

ひとつは「信念」の資質。

 

一度決めたことを守り通す、心の強さです。

これは悪く言えば「頑固」と言い換えてもいいでしょう。

 

 

もうひとつは「柔軟性」の資質。

 

その場の状況に応じて、速やかに最適解を出すことができる。

自分の意見が間違っていたら、素直に変えることができる。

これは悪く言えば「日和見主義」と言い換えてもいいでしょう。

 

 

この2つの資質はまったく違うことですが、両方ともトレーダーに重要な資質です。

 

これを両方身に着けるというのは、矛盾しているかもしれませんが、

以下のように考えれば、わかりやすいと思います。

 

「信念」は、主にリスク管理において必要な資質なのですね。

 

決めた損切を守る、決めたレバレッジを守る、

決めた運用額を守る、決めたトレード時間を守る・・・

 

ことリスク管理や運用のスケジューリングにおいて必要なのです。

ここに柔軟性が入り込むと、ろくなことにはなりません。

無制限にレバレッジを上げたり、損切を伸ばしたり、青天井に利益を求めたり、

いつまでもダラダラとトレードを続けたり、といった悪影響がでるはずです。

 

だから、リスク管理においては、融通の利かない頑固者でなければいけません。

 

 

反対に相場分析においては「柔軟性」が必要な資質です。

 

いままで上がると思ってたら、反対に下がり始めた。

それならじゃあ今度は売ろうか、とあっさりと方針を転換することができる。

 

トレードシナリオ=戦略を建てるのは大切ですが、

そのシナリオに固執はしない。

 

相場に「それは間違ってるよ」と指摘されたら、

 

「そんなことはない、お前が間違っているんだ。これでいいんだ!」と、

 

頑固を押し通しているのはダメです。

 

「その通り、私が間違っていましたね、はい、わかりましたそのようにします」と、

 

素直に相場に頭を下げて、自分の考えを変えることができなければならないのです。

 

 

 

これは私の教材のトレードビデオを見ていればわかるでしょう。

私もトレードプランは最初に考えます。

 

「これこれこうだから上がるでしょう。だからロングです」というわけです。

 

しかし、それが間違いだったら、

 

「はい、損切でしたね。じゃあこうなったら、すぐ売りましょう」

 

とコロコロと言っていることが変わることが見て取れるはずです。

 

視聴者はなんだかいうことがコロコロ変わって信用できないなと思うかもしれないですが、

これが「トレーダー思考」の実態です。この節操のなさが、トレーダーの姿そのものなのです。

つまり、コロコロ変わる相場に合しているのだから、自分の考えもそうなって当然なのですね。

 

負けてしまう人は、自分のトレードプランと心中してしまうことがほとんどです。

自分の都合を相場に押し付ける。相場が自分の考え通りに動くと頑なに信じてしまう。

こうなると負けは必定です。

 

 

少し話がそれますが、過去の戦争における戦術を見ても、

 

凡庸な指揮官は、立案した作戦を強引に押し通すものです。

劣勢になっても作戦を中止して、あっさりと方針転換するという決断は難しいものです。

 

なぜなら、それまで命を賭して戦ってくれた兵に対して、

「自分の作戦が間違っていた」では申し訳が立たないからです。

 

あっさりと作戦を変える指揮官なんていたら、部下の士気が下がるでしょう。

「死んだあいつらは何のために戦ったんですか!犬死ですか!」と詰め寄られるはずです。

 

だから責任感の強い指揮官ほど、ズルズルと撤退を伸ばし、

そして、劣勢が極まると撤退してもどうせ負けてしまうから、あとは攻めるしかない、

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、と玉砕戦法を選ぶようにもなるのです。

 

それは現代のビジネスでも同様で、いままでのプロジェクトに投じてきたお金や人員、

社員の熱意などを考えれば、経営者が簡単に方針転換するわけにもいきません。

 

社員にしてみれば

「今までこのプロジェクトに賭けてきた自分の努力は一体なんだったんだ」ということになります。

 

だからこそ、経営者は躊躇します。

しかし、それがのちに巨額の損失を生むことになる、いわゆるサンクコストというものなのです。

 

 

ことトレードにおいても、

 

負けを認めない自分のプライド、今までに費やしてきたお金や時間、

それがあると、たちまち損切ができなくなるものです。

 

過去のことは、あくまでも過去のこと。

相場の状況が思惑通りにならなければ、「はい、撤退」と軽く判断することができないと、

たちまち大きな損失を生み出してしまうのです。

 

だからこそ「柔軟性」はトレードを回していくために必要な資質なのです。

 

これは悪く言えば「いい加減」や「無責任」でもあります。

むしろ、そんな性格の持ち主のほうが、ディーラーに適しているのでしょう。

 

 

話が少しそれましたが、

 

リスク管理には「信念」をもって当たる。

トーレディングには「柔軟性」をもって当たる。

 

ということです。

 

この2つの矛盾した能力を備えるのがディーラーなのだと私は思います。

 

 

 

最後に付け加えておきたいですが、

ディーラーのすべてが、宇宙人的な浮世離れした人でもありません。

 

大半の人は堅実にコツコツやっている人たちです。

 

大金は稼げないですが、大負けもない。

最低でも自分の給料分だけは稼ぐ。

 

派手さはないですが、こうしたサラリーマン気質の堅実なプレイヤーも、

証券会社は歓迎してくれるでしょう。

 

なぜなら億を稼ぐような実力のあるプレイヤーは、

プロ野球選手が大リーグにいくように、

やがて、さらなる大金を求めて社を離れていってしまうからです。

 

それなら、長らく会社に貢献してくれる人のほうが経営の計算が立つし、

感性で大金を稼ぐよりも、凡人でもできる方法でコツコツ稼いでくれたほうが、

他の社員へノウハウを伝えやすくもあるからです。

 

自分には億をクリックひとつで操る才能や器量はないと身の程を知り、

派手な取引はせずに、リスク管理を徹底してコツコツと稼ぐ。

 

ディーラーの世界でも息の長いプレイヤーとは、きっとそういう人たちです。

 

我々個人トレーダーも、全員が億を稼げる才能があるわけではありません。

才能がなければ努力を重ねて、そんな玄人衆を目指すのが、現実的であるはずです。

 


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