「FX意識改革」ブログ

 2009年から専業トレーダーになる方法を真面目に解説しています。
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# FX意識改革118 現象学的トレード思考 その4
前回に引き続き、哲学の現象学を応用した相場の見方を解説します。


それは以下の順序で行います。


1 先入観を排除して現在の相場を観察する

2 現在の相場の特徴=本質を抽出する

3 現在の相場にいる人たちの立場を考えて、
その妥結点を引き出し、相場が上がるか下がるかを判定する



手順1は「チャートを見る前の心構え」の段階。

自分にかかった欲の眼鏡を取り除き、
中立的な視点で相場を見る準備をすること。


手順2は「チャートの現在の動向を判定する」段階。

相場がトレンドなのか、レンジなのか、
それとも乱高下なのかを中立的な視点で見て判定する段階。

そして、手順3は「相場がこれからどう動いていくかを予測する」段階です。
手順1は「事前準備」、手順2は「現状把握」、手順3は「未来予測」となりますね。



●相場を予測することは可能である


一般的には「相場はどう動くかはわからない」と、よくいいますが、
実際に、相場で勝つには相場がどう動くかを予測できていなければなりません。

そう、どんな手法であれ、結局はトレーダー(人もコンピューターも)
相場の動きを予測できていなければ、勝てるわけがないのです。

相場をランダムウォークだと思っている方は、そんなことができるのかとお思いでしょう?
あるいは予測ができれば誰でも億万長者じゃないか、と考えている方もいるかもしれません。


しかし、実際に相場の予測はできるのです。
ただ、それはゼロかイチかではないということです。



「相場はどう動くかわからない」

「相場の未来は予測できる」



この2つは正反対の意見ですが、実はどちらも正しいのです。
正確ではないのです。正確には、



「相場はどう動くかは [完全] にはわからない」

「相場の未来は [ある程度] 予測できる」




という補語が付きます。

トレーダーは神様ではないのですから、相場がどう動くかは「完全」にはわかりません。
でも、直近の動向やトレード経験などから、「ある程度」はわかります。

漁師が天気予報を見なくても、湿気や雲の形や風向きから、
今後の天候をある程度予測できるようになるのと似たものです。
ちなみに天気を読む技は「観天望気」と呼ばれ、相場格言と似た先人の知識です。

相場も「ある程度」は予測できます。
そして、その精度を少しずつ上げていけばいいのですね。


「相場の未来を [60%] は予測できる」


となれば、100回トレードすれば60勝40敗となり、
トータルで勝てるようになってくるのです。


では、予測力を上げるにはどうすればいいか?
それには、いろいろな方法があります。

トレード経験を積んでいけば、自然に予測力は上がっていくでしょう。
テクニカルを使っても、予測力を上げることはできます。
これから話す現象学的思考を使うことでも、やはり予測力は上がります。


これはゲームのように考えていただければいいと思います。

RPGゲームでは、アイテムを装備すると
攻撃力などのパラメーターが上がりますよね。

トレーダーのパラメーターのひとつに「予測力」というのがあって、
それは経験やアイテムによって0%から上昇していくのです。

・1年間相場を経験する度に、予測力が10%上がる
・テクニカルを「装備」すれば、予測力が15%上がる
・現象学的思考を「装備」すれば、予測力が20%上がる

というような感じで、装備(知識武装)をしていって、トータルの予測力を底上げいく。
それが50%を超えてくると、自然と勝てるようになってくるというわけです。

私はメルマガやブログや教材を通じて、
この予測力を1%でも上げる術を解説しているわけです。

今回の現象学を使った知識武装は、けっこう予測力の上げ幅はデカイです。
これは価値の高い装備(知識武装)といえるでしょう。




●現象学とは、他人の立場と気持ちを考えること


改めて、現象学とは、
中立的な立場で物事を見る方法、言い換えれば民主主義的な方法なのです。

ここまでは中立的な視点で、自分の内面の歪んだ先入観や感情を排除して、
物事を正当に客観的に見ることについて話してきましたね。

その考えを今回は膨らませていきましょう。

今までの話は、自分の内面の話でした。
自分の考えが中立的であるかどうかを見抜くための方法です。

今度は、自分の外、つまり他人がどう思っているのか?を考えていきます。

いろいろな人の立場で物事を考え、
そして他者の立場の意見を統計的な思考法でまとめて、その代表意見を考えるのです。



以前に「美人」の本質を現象学のテクニックで取り出しましたね。

美人というのは、人によって定義が違います。

中には太っていることを美人の定義にするマニアックな人もいるかもしれませんが、
「美人を構成する要素とは何か?」を100人に聞いて統計的にアンケートを取っていけば、
端正な顔立ちで胸が大きく、痩せていて、足が長いといった意見が大半を占めるはずです。

現象学を志す者(それを現象学者といいます)は、
いろいろな人の視点・立場に立って物事を考えられるようにならなければいけません。

たとえば政治思想がトランプを支持する人であっても、
サンダースを支持する人の気持ちになって考えることもできる。
自分の主義主張はとりあえず置いておいて、感情を排除して常にニュートラルな視点で、
それぞれの立場の意見を理解することができる。
これができるのが現象学者です。


さて、相場においても、これは非常に大事なことなのですね。

トレードというと、自分が儲けるために他人を蹴落とす
冷酷なマネーゲームだと思っている人が多いでしょう。

これも相場の逆説の面白いところなのですが、
相手のことを考えられない、自分だけ良ければいいという
自己中なトレーダーは、勝ちにくいのです。

相場においても、他人、つまり他のトレーダーのことを、
常に考えなければならないからです。

私がここでいいたいのは、
どこぞのヘッジファンドだとか実需勢力のことを考えるのではなく、
「ポジションごとの他のトレーダーの心理的な立場」を考えるということです。




●現象学的に他人の立場を考えて、相場の未来を予測しよう


トレーダーの思想は千差万別ですが、
相場における「トレーダーの立場」は、原則3つしかありません。

それは、

今、買っている人
今、売っている人
今、様子を見ている人


この3つです。
そして、それぞれの立場に立って物事を考えていけば、
これから相場がどう動くのかが見えてきます。

では、それを問題形式で説明しましょう。


<問題1>

USD/JPYの日足は下降トレンドが続いている。
110円を明確に割り込んでしまって109.50になった。
日足としてのサポートラインは107円とする。

日足基準でトレードをしている
以下のそれぞれの立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。

今(109.50より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(109.50より上で)売っている人は、平均的にどうするか?
今 ポジションを持たずに様子を見ている人は、平均的にどうするか?

そしてこの結果から、相場が今後どう動くか簡潔に述べよ。


<回答1>

今は110円を割り込んで109.50になっていて、さらに下がりそうな気配。
サポートラインの107円まで下がろうとしているわけですよね。

このとき買っている人、売っている人、様子を見ている人が
それぞれ100人ずついるとしましょう。

まず109.50から上で買っている人たちは、どんどん損が膨らむからそれは恐怖です。
戻って来てほしいのはやまやまですが、このまま下がり続けたら偉いことです。
チャートを見ると、明確にサポートラインを引けるのは107円辺りで、
まだまだ下がりそうなことがわかりました。

であれば、損失を避けるために損切するのが大半でしょうし、
ほっておけばロスカットで自動的に損切られてしまう人も増えるでしょう。

100人中30人くらいはポジションと心中を決め込んでいるかもしれませんが、
残りの70人はそこまで持たずにさっさと損切して、損失を防ぐと思います。

なので、買っている人は、平均的に「損切をする」が答えです。

買っている人が損切をするということは、
それは買いポジションを売るわけですから、売りが強くなります。
さらに下がれば、さらに損切する人は増えるでしょう。

次に売っている人たちは、どんどん利益が増えています。
どこまで落ちそうかと考えると107円がサポートラインになっていました。

そこまでいかずに利食いする人たちもいますが、
どんどん落ちている状態なら、急いで利食いすることもありません。

なので売っている人は、平均的に「サポートラインの107円まで売り続ける」が答えです。
売っている人がホールドで売り続けるのだから、売りは強いままです。

最後に様子を見ている人たちは、相場が下がり出したので、
それは売ってくるでしょう。様子を見続ける人や買う人もいるでしょうが、
サポートラインまではまだ間があるし、
下降トレンド相場で今下がっているのだから、売る人のほうが多いはずです。

なので様子を見ている人は、平均的に「売りポジションを建てる」が答えです。

ここまでの答えを整理すると、

買っている人 「買いポジションを損切する」
売っている人 「そのまま107円まで売り続ける」
様子を見ている人「新規で売りポジションを建てる」


となります。

さて、この結果をさらにトータルして考えていくことで、
相場がどう動くかがわかります。

買っている人は、損切をする。つまり売ることになりますね。
売っている人は、まだ売ったままです。
様子を見ている人は、新たに売りを建てました。

つまり、この3者はみんな売っているのだから、
相場はまだまだ下がるといえるでしょう。


このように現象学的に全員の立場を考えたことによって、
これからどうなるかの予測が建てられたことになります。

ちなみに現在下降トレンドであることと、107円がサポートラインであるというのが、
上記の考えの根拠にはなっていますね。

この前提が間違っていると、違う答えになるので注意しましょう。

これらの根拠を明確に見抜くことについては、前回のメルマガで話しました。
民主主義的に大部分の人が「107円がサポートラインだな」と思う場所が、
実際のサポートラインになるわけです。
売買の根拠になるラインを現象学のテクニックで事前に見つけておく必要はあります。


考え方のコツがわかったことで、それでは続けて問いましょう。


<問題2>

USD/JPYがサポートラインの107円まで下がってきた場面。
以下の立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。


今(107円より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(107円より上で)売っている人は、平均的にどうするか?
今、様子を見ている人は、平均的にどうするか?

また、この結果から、相場がどう動くか簡潔に述べよ。


<回答2>

今度は問題1の状況が進んで、サポートラインまで下がってきた場面です。

下降トレンドが明確なサポートラインまで進んだら、
そこで利食いをする人もいれば、新たに買いで参戦する人もいるはずです。

まず今買っている人の立場と心理を考えましょう。
買っている人というのは、ここまでの下落をしぶとく耐えてきた人です。
サポートラインまで落ちたのだから、ここからは反発するだろうと考えて、
この段階に至っては損切する人は少ないはずです。

よって買っている人は「買いを持ち続ける」が答えです。

売っている人というのは、今含み益です。
そして、サポートラインに到達したのだから、反発されては利益が減ります。
だから、多くの人は利食いをするでしょう。

よって売っている人は「利食いをする」が答えです。

様子を見ている人は、サポートラインまで来たわけだから、
今度はリバウンド狙いで買ってくるでしょう。
よって様子を見ている人は「買いポジションを建てる」が答えです。


ここまでの答えをまとめると、

買っている人 「買いを持ち続ける」
売っている人 「利食いする」
様子を見ている人「買いポジションを建てる」


となります。

買っている人は、買いを持ち続ける。
売っている人は利食いする、これはつまり売りを買い戻すということで、買いになる。
様子を見ている人は、買う。

3者の立場がみんな買うわけなので、
答えは「大きなリバウンドが起こる」となります。


どこまでリバウンドが起こるかというのも、
このように現象学的に考えていけばわかってきます。



上記2つの問題は比較的簡単な場面です。相場には難しい場面もありますね。
例えば、こういう状況です。


<問題3>

ついさっきまで109.00円で、107円がサポートラインであったが、
雇用統計が良く吹き上がって、瞬間的に110円になった。

以下の立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。


今(110円より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(110円より下で)売っている人は、平均的にどうするか?
今、様子を見ている人は、平均的にどうするか?

また、この結果から、相場がどう動くか簡潔に述べよ。


<回答3>

110円より上で買っていた人は、
雇用統計までズルズル下がって苦しい思いをしていました。
そんな心理の最中いきなり吹き上がったので、
これは助かったと上がったところで手仕舞いするでしょう。
俗にいう「やれやれ売り」です。
買いポジションを手仕舞うのだから、売りになります。

109円辺りで売っている人は、これは突然流れが変わったので、
急いで売りポジションを損切するでしょう。つまり買い戻しです。
その結果、瞬間的に吹き上がったわけですが、
前述のように110円までくると、そこから上で買っている人たちが、
大勢手仕舞いするから勢いは鈍化するでしょう。

様子を見ている人は、こんな乱高下は怖くて入れません。
雇用統計発表直後に急いで買う人も一定数はいるでしょうが
大半は乱高下が落ち着いたあとの方向性を見極めようと思っているはずです。

答えをまとめると、

買っている人 「買いポジションを手仕舞いする」
売っている人 「損切する」
様子を見ている人「引き続き様子を見る」



これからどう動くかは、

「急騰後は落ち着いてきて、レンジを形成する」となるでしょうね。




・・・とまあ、このように現在の相場の状況に併せて、
買っている人、売っている人、様子を見ている人の3者の考えを想定していきます。

デイトレーダーは、常にこの問題を頭に浮かべておいて、
買い、売り、様子を見ている、この立場それぞれの人が、
まさに今、何を考えて、どう動こうとしているのか?
そして、状況が変わったら、彼らはどう動くのか?
それを常に考えながらトレードをすることが大事なのです。

これが私が提唱する「現象学的トレード方法」になります。


ざっくりいうと、他人がどう動くかを考えて、
では、自分はどうすれば優位なのかを戦略的に考えていく、
ということです。

また、本当に他者がそのように考えているのだろうか?
という疑問はあるかもしれませんね。

でも、我々トレーダーにはそれを検証するチャートというアイテムがあります。
チャートは、他者の選択の結果が統計的に描写された証拠データです。

自分の思考(予想)と、その結果(チャート)をつけあわせていくことで、
他者の立場と気持ちを読む精度は上がっていくでしょう。



ここまで4回にわたって、現象学を応用したトレード方法を解説してきました。
今回でひとまず終わりにいたします。

この現象学を応用した相場解説が、以前やっていた「千草明の相場観」や
このメルマガ冒頭の相場所感となります。

ちょっと文字だけのメルマガではなかなか解説が難しく、
すべて語り切れていないところもありました。

たとえばこの3者の立場による値動きの結果、
ダブルトップや三角持合いなどのチャートパターンが形成されます。
それを併せて理解するとさらに相場の動向が読めるのですが、
なかなかメルマガでは伝えきれない部分があります。
この方法は、いつかレポートと動画にまとめて発表したいと考えています。


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| - | - | 11:34 | category: FX意識改革(メルマガ転載) |
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