講師「前回は、通貨の魅力を推し量ることが大切で、
その通貨が何割引きになったときに買いがでるのか?
それをよく考えていけば、相場観が身に付くと話しましたね。
生徒「はい、そうでした。
でも、トレーダーがその通貨を魅力的に思っているかどうかって、
一体どうすればわかるのですか?」
●レッスン4 「通貨の魅力を見極める」
講師「いくつか方法はありますね。
まずはトレーダーたちのオーダー状況を確認してみればわかりますよ」
生徒「オーダー状況???」
講師「為替というのは、現行の価格(成行き)で売買もできますが、
予約注文(指値・逆指値)でも売買できるのです。
これから買いたい人・売りたい人が、
いくらくらいのプライスで買いたい・売りたいか?
それを調べればいいのですね」
生徒「なるほど! えっ、でもそれはどこで見れるのですか?」
講師「FX業者によっては、顧客のオーダー状況をある程度教えてくれますよ。
ホームページなどで公開しているケースがあります。
それを見れば顧客のポジションのオーダー状況がわかります」
生徒「前にいっていた、今買っている人、今売っている人、様子を見ている人、
の3タイプの動向がわかるわけですね」
講師「その通りです。
たとえば、上がっていた相場が急落したときにオーダー状況を見ると、
今買っている人・・・ほとんど含み損。損切できずに放置している。
今売っている人・・・少ない。すぐに利食いしてしまうので、
含み益の人はさほどいない。
様子を見ている人・・キリのいいプライスに買い注文を置いて押し目を狙っている。
だいたいこういう感じになっています」
生徒「さっそく見てみましたが、たしかに相場が逆に進んでしまうと、
9割方の人が損切できていませんね。身につまされます」
講師「はい。その損切できていない人たちが、負け組だということです。
この損切できない人たちのポジションも、参考になりますよ。
その人たちが買い手で、今の相場が下がっているとしたら、
含み損の買い手が大勢いるところまで相場が戻れば、
その人たちは一斉に売りますから」
生徒「え、なんででしょう?」
講師「それは、買ったけど下がってしまい、いままで含み損で苦しかったからです。
このままどんどん下がっていったらどうしようと悩んでいたところで、
相場が戻ってきてくれたら、
やれやれよかったと買いのポジションを整理します(つまり売る)
溺れそうなときに助け船が通れば飛び乗る。それが人間心理というものです。
反対に、そのままズルズル下がっていってしまった場合も、
その人たちがもうだめだと諦めるポイントというのがあります。
彼らが最終的な損切注文をどこにおいているか?ということです」
生徒「なるほど、相場が下がったとき、
買い手の売りオーダーが並んでいる場所は、
損切の場所であって、それが執行されたら相場がガクンと下がりますよね」
講師「そういうことです。ガクンと下がるところをオーバーシュートといいますが、
プロは、そのストップロスが執行されて、ガクンと下がってきたところで買ってきます」
生徒「よく、急落したあとに急騰して、
いわゆる行って来いになるのはそういうわけだったんですね」
講師「そういうときにニュースを見ているとえらいことになりますよ。
〇〇の懸念材料が浮かび上がり、相場が急落している・・・なんていうのを信じたら、
下がったところで突っ込んで売ってしまい、底値つかみになります。
生徒「はい、よくそれでやられました。ニュースを信じてこれからどんどん下がると思い、
底値で売った瞬間、突然急騰。トレードあるある話です」
講師「そういう負けパターンに嵌らないように、常にプロの動向を見ておきましょう。
プロというのは、虎視眈眈と様子を見ているトレーダーのことです。
彼らがどこで買うのか? それを観察するべきです。
直近の相場が上がっているのなら、
押し目狙いの買い注文をどこで仕掛けているか? ですね」
生徒「その価格で買いたい人が多ければ、そこで反発するのがわかるから、
自分もそこで買えばいいわけですね」
講師「まあ、簡単に言えばそうなりますね。
たとえばUSD/JPY 100.00なんていうプライスは、とてもキリがいいので、
ここで買いたいと思う人がたくさんいます。
買いの予約もたくさんはいっていますから、押し目買いで跳ね返りやすいのです」
※以上の話を詳しく知りたい方は、
「FX オーダー状況」や「FX オープンオーダー」で検索して調べてください。
海外業者ではOANDAが公開しているものが有名です。
ネット上ではわかりやすく解説しているサイトや動画もたくさんあります。
なおこれについてのご質問などにはメルマガ著者はお答えしません。
講師「というわけで、オーダー状況を見れば、
トレーダーがどこで買いたいか売りたいかがわかるわけです。
しかし、私がお伝えしたいことは、
このツールを使って勝ちましょうということではないのですね」
生徒「え? 違うのですか?」
講師「はい。これはあくまで自分の相場観を鍛えるトレーニングツールとして使いましょう。
このツールをよく見ていけば、
人間が下す判断というものが、統計的に浮かび上がってきます。
日本人もアメリカ人もロシア人もフランス人もみんな考えることは同じですよ。
損得がすべての相場の世界では、
誰もが自分と同じような考え方をしているのです。
だから、オーダー状況を見ていくことで、相場観が鍛えられるのです。
みんなが買いたい、売りたい、その価格帯が感覚的にわかってきます。
このトレーダーたちが共通でもっている、
相場の価格感をつかむことが大事なのです。
たとえばヤフオクに精通している人なら、商品の相場を理解しているでしょう。
その相場よりも低い価格で出品しているのなら、すぐに入札しますし、
反対に相場よりも高い価格で出品しているのなら、入札しません。
トレードでもそういう相場観が大事で、
それを鍛えることが勝利の近道ということですね」
生徒「なるほど、オープンオーダーを見ていけば、仕掛けどころはわかってきますね
たしかに、ニュースをチェックするより、こっちのほうが大事そうだ」
講師「というわけで他のトレーダーがどう思っているか?
その通貨を魅力的に思っているかどうかは、
オーダーを見ていくことでわかります。
そのほかに通貨の魅力を推し量る方法としては、『比較』がありますね」
生徒「比較、ですか?」
講師「はい、相場というのは、人気投票です。
人気のある通貨を買う、人気のない通貨を売る。
単純にいえば、こういうことです。
だから、人気のある通貨がどれか、人気のない通貨はどれなのかをチェックしましょう」
生徒「日本では、円高や円安という言葉で、
円の人気については語られていますよね」
講師「たしかにUSD/JPYが上がっていれば円安、下がっていれば円高です。
それはドルより円の人気があるかどうかを示す言葉ですね。
しかし、それだけでは相場全体の状況をつかむことは不十分です。
相場の主役は、あくまでドルです。次にユーロ、そしてポンド、それから円です。
ほとんど相場というのは、ドルの主導で動きます。
円が高いか、円が安いかよりも、ドルが高いか、ドルが安いか?
それをつかむことが大切なんです。
だからUSD/JPYだけ見ていると相場観が身に付きません。
ユーロなどの他の通貨と比較する必要があるのです。
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